vol.57 2007/05/18

《食生活を変えることは、ライフスタイルを変えること》

みなさん、お久しぶりです!
大変長い間ご無沙汰してしまい申し訳ありませんでした。
「“かつ丸の話”はどうしたの?」と言う心配メールをいただき、申し訳ない思いでいっぱいです。
『かつ丸のお話』なのですが、今後は少しテーマを絞って徐々にブログに変えていく予定です。

今回は… 先日、横浜の関内にある横浜文化センターにて食品ジャーナリスト 安部 司 氏よる『知っていますか?食品製造の舞台裏』の講演&実演に行って来て感じたことを少し…。

講師の安部 司 氏は“添加物の神様”と異名をとる方で、加工食品の実態を記した著書『食品の裏側』は発売早々60万部を突破と伺っています。
また、多方面で引っ張りだこの安部氏は、雑誌をはじめ色々なところで拝見するようになりました。
特に実演が面白いと情報がありましたので、当日は自然と気合が入り、最前列の真ん中に陣取る私たち。


目の前の机に並べられた数十種類の白い粉(添加物)。
安部氏はこの粉を十数種類組み合わせ、次から次へと見慣れた食品を作り出す。まるで手品のように。
 "こんなに添加物が入っているの???( ̄□ ̄;)”
予想を遥かに超えた多さに会場にどよめきが沸いた。

コンビニに売られているサンドイッチに、細かくひろうと80種類の添加物が入っているとは誰も思っていなかった。
おにぎりで20〜30種類!カップラーメンもすごかった!!コンビニ弁当は、まさかの100種類達成で〜す。(;´д`)
スナック菓子やジュース類もため息出っぱなし。あ〜あ、それよく飲んでいました…

個人的にやっぱり気になるのは原材料!
安さを追求した原材料に含まれる添加物や残留農薬。これらも全て数に入れたらきっと大変なことになるだろう。

目の前で作られた食品に、感心すると同時に怖さを感じずにはいられなかった。
安部氏は「添加物がいけない」とは言っているのではない。
現実を知り、あとは自分で選択して下さい』と含みを持たせながらおっしゃっておりました。
さすがに添加物を開発してきた方の言葉には力があります。

そこで沢山のお話しの中でとても印象に残ったキーワードをいくつかあげたいと思います。
一つ一つがとても考えさせられる内容でした。
想像してみて下さい。

*本当の恐ろしさをみんな知らない。誰を恨むか?安物買いの自分?
*安い、便利(簡単)、美しい(見栄え)がそれほど必要ですか?
*近郊の農業の在り方、食の在り方。
*調理済み食品が危ない!
*なぜ腐らないのか、なぜ色褪せないのか。
*38時間もたなければ、食品として店頭に出せない。(PH調整剤)
*白い粉(添加物)を入れないと売れない。(旨味が100倍)
*同じ種類の酸を2種類以上使用すると表示の義務がない。(アミノ酸等と表示される)
*味をキメる食の『三種の神器』 食塩・化学調味料(アミノ酸等)・たん白加水分解物
*添加物が子供の味覚を壊す。(味覚だけではないが…)
*一生懸命心をこめて作ったものは、色の無い灰色の昔ごはん。
*「ししゃも」で作った「数の子」。
*栄養成分は人工的に簡単に作ることはできない。
*天然のクロロフィルは、実は蚕のフン!虫の死骸から作る天然着色料をみなさん食べています。
*500mlのペットボトル飲料に平均50gの糖分(トウキビを合成し作られている砂糖の代用品)
*コーヒーフレッ○ュは水と油と乳化剤と安定剤でできている。(化粧品名 モイスチャーミルク)
*保育園の子供たちに異変。30年前の子供とカラダが違う。(アトピー)
*子供の間に生活習慣病が異常に多くなった!
*1日300万人がコンビニのサンドイッチを食べている。
*豊かさの勘違い。「もったいない」を無視することが豊かさと思っている。(コンビニだけで1日10万食廃棄される)
*廃棄弁当を3ヶ月食べさせ続けた養豚場の“豚さん”の悲劇。3ヵ月後死産・流産が相次いだ。
*『いいじゃない!安かったのだから…』 198円の激安醤油は、化学合成して作られている。これって醤油?
*中国の農家に悪影響を及ぼす日本人業者。(中国人も怖くて食べない)
*100%ジュースって一体ナニ?
*果糖ブドウ糖液糖とは?
*たん白加水分解物とは?
何か目次みたいになってしまいましたが、こんなところでしょうか。

食品添加物には『安さ』・『便利さ』と言うメリットもある。だから毒性だけを議論しても意味が無い。
本当の怖さは、日本の食文化と日本人の心を壊すこと!」と安部氏はおっしゃっておりました。同感です!
私たちが生涯カラダの中に取り入れる添加物は、60キロ〜100キロとも、それ以上とも言われています。すさまじい量です。
本当にこれでよいのでしょうか?

モヤモヤとした後味の悪い帰り道、ふと“白い粉”がふたたび脳裏を横切った。
・・・・・・・・思い出した!
学生の頃、お惣菜屋でアルバイトしていた時のことを…。
ポテトサラダの仕上げに白い粉を入れていた。
でき上がったものに、後から加える不自然さに違和感を覚え、「これ入れなきゃいけないのですか?」と尋ねたことがある。
帰って来た答えが、『魔法の粉だから絶対忘れないでね!』だった。
言われるままに、大量のポテトサラダに魔法の粉をパラパラと無感情に入れたのであった。
不自然さが怖かった。味見をするのも嫌だった。
そこで働いている人は、ここで作られた惣菜やサラダを絶対食べないとも言っていたことも思い出した。
 ※「魔法の粉」とは酸化防止剤か保存料です

私たちを取り巻く添加物たち…
それが当たり前という考えは悲しすぎるし、ちっと違うと思う。
「添加物に対して免疫をつけてあげる」と言っている母親がいた。
その方の言い分は、『そんな事気にしていたら現代社会では生きていけない』だった。考えは方は自由です。
『健康なカラダと健康な精神があれば添加物など関係ない、勝手にカラダが解毒してしまう。』という考えの人もいる。
その一方で、添加物や化学物質をできるだけ取り入れない生活で健康を取り戻した人も沢山いる。
みなさんは、この話で何を感じますでしょうか?
そして何を選択していますか?

私は自分達のものはホドホドなのですが、愛犬たちが食すものにはとてもこだわりを持っています。
健康なカラダは健全な食事から育まれる』という体験があるからです。
愛犬と私たちは、私が選択する『食』によって生命を支えている。
その大切さに気付いた時…
私は不自然なものを口にしたくなくなった。




vol.56 2006/08/31

《 ホリスティック医学》

随分久しぶりになってしまいました。こんにちは、かつ丸です。
みなさま、そしてワンコたちは暑い夏を元気に乗り越えられましたでしょうか?
よく耳にする「自然治癒力」という言葉、今回はその自然治癒力に関係するお話を少ししたいと思います。

ホリスティック医学の傍らに代替療法や自然療法があり、これらは現代の西洋医学以外の医学や医療として、日本でも少しずつですが広まりつつあります。
この中には食事療法をはじめとし、ハーブ療法、ホメオパシー、フラワーエッセンス、アロマテラピー、東洋医学(気功、漢方、鍼灸)、インドのアーユルヴェーダ、カイロプラクティック、波動医学、色彩療法、ヒーリングなどの他、医療・療法として日本ではまだ認知されていない様々な療法があります。みなさまも耳にしたことがあるのではないでしょうか。

欧米を中心とした先進国では「代替療法」は再認識されており、伝統医学として取り扱われています。そして多くの人達が家庭の医学的な考えの下に、生活の中に取り入れているようです。
また、このような専門医や医療機関、学校も多く見られます。
しかしながら、日本はこの分野ではかなり遅れをとっており、ただ今発展中…といったところです。
私たち人間と比べ、成長速度が速い犬の場合、化学物質による影響がダイレクトに表れる傾向があることから、「愛犬の身体にできるだけ負担をかけたくない」という想いで、日本の愛犬家の間でも、病名の診察には一般動物医療施設を訪れ、治療には代替療法を用いるという方もいます。←私もその1人です。

獣医さんの間でも代替療法に関心を持つ方が少しずつですが増えてきました。
代替療法が注目されてきた背景にあるものは、現在、病院で主に施されている薬物療法、化学療法、物理療法が、アレルギー疾患やガン等の疾患に対して、科学的な医学だけでは限界があるからです。
しかし、現在の医療が「西洋医学」が主流になっている限り、表面的な治療をする対症療法には限界があるようですね。残念ですが。
ほとんどの動物病院、獣医さんは病気を表面上でしか診ていない。と言うか、診れないのかもしれません。
私が病院を訪れる時、何が原因なのか?症状からどういうことが根本に考えられるのか?を明確にしたくて先生とお話させていただくのですが、本質から外れてしまい、いつも納得のいく回答が得られず…。

症状の表面だけを捉えた治療は、時には正常な細胞にもダメージを与え、生体の免疫力や自然治癒力を弱らせてしまいます。薬の力で一時的には治ったように見えても、実は却って治りづらい身体になっているのです。
症状を抑えるだけで、根本は改善されていない→また薬を服用。
これを仲間の間では、『イタチごっこ』と皮肉って呼んでいます。
ステロイドなどの免疫抑制剤で免疫機能を抑えてまで治そうとするのはいい例…。何か変ですよねぇ。 
下痢をすれば下痢止めや腸の動きを止める整腸剤、熱があれば解熱剤で熱を抑える。嘔吐すれば吐き気止めを処方されます。症状の原因(本質)を追及しようとはしません。
自然治癒力なんてとんでもない!みんなが自然治癒力を頼りにしてしまったら、病院は繁盛せずにすぐに経営悪化です。

今後、統合医療が少しでも増えるようになればと期待しています。
私は病院や獣医さんを批判したいわけではなく、その子の症状に合わせた、身体にも心にもできるだけ負担のない治療法を選択し、勧めていただきたいだけなのです。

愛犬家のみなさん。
簡単にすべてを病院や獣医さんまかせにしていませんか?
これからは『愛犬の健康は自分で守る!』とう意識と、そのための知識を飼い主さんもしっかりと身に付けていく必要があります。
いつも言っていますが、「健康な身体を育むためには、健康な食事を始めとする健康な生活を心がけ、実践すること!」
食事が病気を直接治すのではありません。自然と調和のとれた食事によって血液が浄化され、血行をよくし、落ち込んでいた自然治癒力や免疫力を蘇らせ病気が治癒していくのです。
ホリスティックな考えをもとに生命を全体と捉えると、今まで見えなかったたくさんの事が見えてきます。
食事を始めとしたホリスティックケア・代替療法、自然療法は、愛犬たちの身体にもやさしく、家庭でできる健康管理にとても適していると思います。そしてその可能性にとても期待しています。

 『心とカラダは、つながっている』

この言葉を意識して大切にしている獣医さんは、日本にどれ位いるのだろう?
健康は、目に見える身体だけではなく、目に見えない精神・感情・霊性(スピリチュアル)なものも含めた、生命の全体性と深く関係していると何となく解っている方はたくさんいるはずなのに。
先日、愛犬の食事の相談に来た医大生の口から『肉体と精神はつながっている』と言う言葉を聞いた時、少し嬉しかった。
彼はその言葉の本質をどれほど理解しているかはわからないが、特に医療に携わる人達には、いつも意識してもらいたい言葉だと思います。


ホリスティックとは?
1926年にジャン・クリスチャン・スマッツという思想家が「ホーリズム(holism)と進化」という著作の中「holism」の形容詞として初めて「Holistic」という造語を使いました。
Holisticという言葉は、ギリシャ語のholos(全体)を語源としています。そこから派生した言葉にwhole,heal,holy,health…などがあり、健康(health)という言葉自体がもともと『全体』に根ざしています。
現在、「ホリスティック」という言葉は、「全体」「関連」「つながり」「バランス」といった意味をすべて包含した言葉として解釈されています。




vol.55 2006/04/24

《 ストレス/カーミングシグナル 》

あっという間に桜の花もちり、自宅前の桜並木は新緑まばゆい葉桜の並木道と移り変わりました。
いかがお過ごしでしょうか・・・・・かつ丸です。
最近つくづく思うのですが 何事も『バランス』が大切だと!
ひとえに『バランス』と言っても、『基準』があるものであれば取りやすいのですが、目に見えないものや『基準』が曖昧なものなどは、とても取りづらいものです。

『健康は身体のバランスが肝心』といいますが、この『バランス』とは一体何でしょうか?
大きく2つに分けてみました。 
『食事』と『ストレス』です。
今回は、『ストレス』についてお伝えしたいと思います。

『ストレス』とは?
専門的に言うと『寒冷、外傷、疾病、精神的緊張などが原因となって体内で起こる非特異的な防御反応』と定義されています。
これらの『ストレス』の原因となる刺激を『ストレッサー』と呼びます。
『ストレッサー』は、下記の3つに分類されます。

*化学的・物理的 ストレッサー (暑さ・寒さ・騒音・有害物質)
*生理的 ストレッサー (病気・怪我・痛み・疲労)
*心理的 ストレッサー (不安・不満・自信喪失・挫折感)

ストレッサーが過度にかかったり、継続した場合ストレスとなり身体のバランスが崩れてしまうことがあります。
ストレスは自律神経(特に交感神経)や内分泌系に刺激を与え、それらのバランスを崩すことで心理的・身体的状態に悪影響を及ぼします。
内臓のトラブルや免疫機能の乱れによるアレルギー、また性質面における攻撃性の高まりなどに表れてきます。
かなり掻い摘みましたが、ストレスは私達人間にとっても愛犬達にも厄介なものです。
日常の生活の中でストレスマネージメントをすることは、健康な身体と健康な精神を育んでいきます。

愛犬のストレスを知る上で、カーミングシグナルを読み取る方法があります。
カーミングシグナルは、愛犬がストレスを感じた時に、そのストレスを自ら軽減しょうとして行うものや相手を落ち着かせるために発するサインと言われています。(犬語の一つ)
普段の何気ない仕草が、何かを訴えていることがあるのす。
知らず知らずのうちに見過ごしているカーミングシグナル!
日本では27種類ぐらいのサインがあると言われていますが、海外の研究では37種類 又はそれ以上とも言われているようです。
カーミングシグナルの意味がわかってくると、愛犬が本当は何を伝えたいのかが理解でき、より正確な対処ができるようになります。
原因のわからない身体の不調や変化に、ストレスが大きく係わっていることを知っておく必要があります。
もし、『犬語』が解ったとしたら…
 愛犬との付き合い方が違って来るかも。
カーミングシグナル(犬語)に関しての書籍がたくさん出ていますので、ぜひ1度読んでみてください。

それでは少しだけご紹介!

○顔を背ける
  他の犬に出会った時、相手を落ち着かせようとしていて、
  自分に敵意がないことを表しています。

○鼻を舐める
  緊張をほぐそうとしています。敵意がないことのしるし。
  他の犬が近付いて来た時や、犬を強く押さえた時、
  強い口調を使った時などに見られます。
  動作が早いので見分けるのが難しいシグナルもあります。

○あくびをする
  緊張したり不安を感じている時、
  相手もしくは自分を落ち着かせるためにします。
  落ち着かせたい時は、私たちもあくびをしてみましょう。

○口をパクパクする
  自分の気持ちを落ち着かせるためにします。

○しっぽを振る
  しっぽを振るのは必ずしも嬉しかったり楽しい時とは
  限りません。
  緊張している時、警戒している時にも振ります。
  また、飼い主が怒っている時にもしっぽを振って
  落ち着かせようとします。

○体を振るう
  ストレスを感じた時に出るシグナル。
  嫌な気分を鎮めています。

他にも、ゆっくり歩く、カーブを描きながら歩く、体を横にそらす、視線をそらす、急にどこかに行ってしまう、おしっこをする、おすわりをする、背中を向ける、鼻を持ち上げる、静止する(固まる)、子犬のようにふるまう、遊ぼのポーズ、歯をカチカチ鳴らす、地面のにおいを嗅ぐ、伏せをする、間をさく、口元をひく、頭を動かす・無関心を装う、目を細める、いないふりをする などもあります。




vol.54 2006/03/23

《 犬と暮らす家 》

こんにちは。かつ丸です。
突然ですが、みなさん『建物』に、ご興味はありますでしょうか?
最近何かと住まいの話題が世の中を騒がせております。
私たち人も犬も、食事と同じように住環境は健康と密接な関係があるようです。
数年前からシックハウス症候群という言葉もよく耳にするようになりました。知り合いの中には、愛犬のアレルギーの原因がハウスダストだった事や、建材に含まれる化学物質だった事がきっかけとなり、家を建て直した方もいます。

去年の今頃からとりかかった我が家のリフォームは、自分が考える「犬と共に暮らす家(二世帯編)」の集大成となりました。
というわけで少しだけ紹介したいと思います。

私は、もともと建築関係の仕事に12年間携わっていたことから、「家」にはちょっとうるさく、
ちなみに今までに1000件以上の家を見て来たと思う。
自分の好みのタイプの「家」に当たった時などは、「いつかはこんな家に犬達と住みたい」という想像が膨らみ、ひとり妄想に更けていたのだった。
気が早い私は半ば手に入れたつもりで、間取りをイメージしながらインテリアや小物類を買い揃えることもあった。
実際は先立つものも無く、寂しい時間だけが過ぎていったのは言うまでもない。
転機が起きたのは彼女(現在の嫁さんである)と知り合った頃に、自分の将来のビジョンを話したことがきっかけだった。
数年後には家を建て、犬達と楽しく暮らしている様子を熱く語ってしまった・・・・・・
「シマッタ!」
彼女の目が輝いている。

あれから6年、
現実は厳しくなかなか思うように進まなかったのだが、嫁さんに尻を叩かれながらも何とか実現に漕ぎ着けたのだった。
工事は、友人の建築会社に無理を言って、半分を自分が受け持つ「ハーフビルド」というやり方にしてもらった。
予算をできるだけ抑える目的もあったのだが、家に使う材料にどうしてもこだわりたかったのと、それを自分で選びたかったのが理由だ。
愛犬と共に暮らす家を人任せにできなかったのだ。
こうして築19年の実家の改装工事は、桜満開の4月から始まった。

1階はポーチ部分と内部を全面滑らないタイル張りにした。犬達の足が滑らない様にするためだ。
タイルは思った以上に値が張り、結局スリランカ製の激安のタイルをネットで手に入れた。
外のポーチは嫁さんと悪戦苦闘の末、2日で仕上げた。
内部は大工さんも交えて3人で3日間を要し張ることができたが、嫁さんは翌日腰の痛みを訴え、知り合いのカイロプラティックに数日通うことになった。(結局割高)

この家で一番大変だったのは、内部の珪藻土塗りだった。
300平米分ごっそり買い込み、とにかく塗りに塗りたくった。
よくテレビで自宅の壁を自分で塗るシーンを見たことは無いでしょうか?それです、それ!
実はテレビには映っていない「珪藻土を塗る前の下地」がとても大変だったのです。(;´д`)トホホ・・・・知らなかった。
近くの左官問屋に通うこと十数回。問屋の親父は、私のことを本職の左官屋さんと完全に勘違いしていた。

また、我が家は二世帯住居のため、母の住居スペースに犬の声が聞こえないように、壁に消音シートをたっぷりと使用した。

それはそれとして、自然素材と言えばもう一つ変わったものを使った。
それは、“生簀”イケスです。
5年間三浦半島の海に浮いていた木材で、杉で出来た生簀の古材。
海苔や貝がくっ付いていて、とても綺麗なものとはいえませんが、何とも言えない「味」がある。
本当に「塩味」がする。
水で洗って乾かし、玄関ドアや階段・窓枠・幅木・机・ベンチ・洗面台・フェンスに使った。リサイクルと言えば聞こえはいいが、単なる節約である。
生簀の家の出来上がり〜。少しだけ塩の香りが残っている…
引越し初日、階段付近をうろついていたチワワ組がいきなり階段を食べ始めた?

化学物質と無縁の家を作りたかった。
ほぼ予定通りのものが完成したのだが、かかった日数と費用はかなり予定外だった。
防腐剤に自然系の物を使用し、内装に珪藻土、「オスモ」というとてもお高い塗料を使った。
その為かわからないが、新しい家独特の「におい」が全くしないので気持ちがいい。  
何だかんだ苦労の甲斐あって、とても愛着の沸く家が完成することが出来た。

犬達も嫁さんもとても喜んでいるようです。昼寝の顔で分かります。
私は取りあえずホッとしています。
そして何よりも毎日夜遅くまでふらふらになりながら、私のわがままに付き合ってくれた大工さんに心からお礼を言いたい。

今回のリフォームにあたって、お客様が気軽に遊びに来られるようにとイメージしてリビングとフィールドを作りましたので、お近くにお越しの際は、是非、お立ち寄りいただきたいと思います。
(お越しになられる際は日時を連絡してくださいね。)
また、楽しいイベント等も企画していきたいと思います。




vol.53 2006/03/18

《 血液検査 》

お久しぶりです。かつ丸です。
みなさん、いかがお過ごしでしょうか。
関東では、小春日和が続く今日この頃、
自宅前の桜の木のつぼみが、少しずつ大きくなって来るのを感じます。
思い返せば、去年の今頃から始めた自宅の改装工事、
気が付けば1年が経ちました……。
早かったような、長かったような・・・・・・。
ようやく身の回りの生活環境が整った事で、犬達と嫁さんは普段の落ち着きを取り戻し、私もやっと仕事に集中出来るようになりました。 はい。
今後もこのサイトを通じ、「犬」を愛するすべての人達に様々な情報を伝えていきたいと思っています。

早速今回は血液検査のことに触れたいと思います。
地域によってはそろそろフィラリア駆除の時期に入りますよね。
通常フィラリアの薬をあげる場合は、時前に血液の検査をします。
どうせ採血をするのであれば、その時一緒に是非ともやっていただきたいことがあります。
「生化学検査」です。
これは、アレルゲンを特定するものではありませんのでお間違いなく。

ナチュラルドッグライフをご利用のお客様から、お電話やメールで愛犬の食事の相談や病気の相談をいただくのですが、
意外に血液検査をされている飼い主様が少ないことが判明いたしました。
絶対にしなくてはいけないものではないからでしょう。

血液検査は西洋医学の重要な診断方法として行われていることはご存知だと思います。
検査費用も比較的安く、愛犬の健康管理の一環としてとても有効ですので、習慣づけることをお勧めします。
 ついで、ですから。
あまり頻繁に血液検査をすると却って愛犬に負担(ストレス)をかけてしまうことがありますのでご注意ください。

もちろん、ホリスティックケア(肉体、精神、スピリットを含む管理法)があっての話だと私は考えているのですが、
西洋医学の角度からも愛犬の健康をサポートすることは大切です。
未来の貴重な情報が得られます。

ホリスティックケアは食事管理をはじめとするサプリメント、ホメオパシー、メディカルハーブ、バッジフラワー、東洋医学等の概念があります。
これらを網羅するには専門的な知識を必要としますが、愛犬に負担をかけない健康管理、健康維持にはとても良い手段です。
西洋医学とホリスティックケアの互いの長所を愛犬の健康管理に活用していくことは、今まで以上に健康な身体を作れる可能性があるのです。

手作り食を始めても、「バランスに自信がない」という言葉をよく耳にします。
血液検査を行っていると、自分が与えている食事の良し悪しがよくわかりますよ。また愛犬の身体の傾向もわかるはずです。
また、ガラリと食事内容を変更したい場合は、変更から1〜2ヶ月でもう1度検査をするとよいと思います。ご自分が与えている食事に自信が持てるはずです。

物言わぬ愛犬の健康状態は、飼い主が積極的に知る必要があります。
そして注意深く信頼できる獣医をみつけましょう。
飼い主の考え方をよく理解してくれる方を選んでくださいね。
血液検査の結果は、身体の大切なデータです。
コピーをもらい大切に保管して置きましょう。
また毎回、同じ病院か検査機関で行ってください。
検査方法が違いますと、数値に誤差が生じることがあります。
12時間絶食してから行うと、正確な数値が測れると言われています。
我が家はそうしてます。

また、血液検査だけではわからない身体のバランスの崩れもあるという事も知っておく必要があります。
「健康は、一日にして成らず!」ですぞ。
いくら「亀」さんを食べても、いきなり体調や病気は良くなりません。
愛犬の身体全体の傾向を知り、愛犬に合った食事、運動、精神面をサポートすることで、心身共に健康でいられるのではないでしょうか?




vol.52 2005/10/17

《 …… (無題) 》

こんばんは、かつ丸です。
『かつ丸のお話』ですが大変間を空けてしまい申し訳ございませんでした。
ナチュラルドッグライフの販売拠点である自宅の改装工事がほぼ完了いたしました。
今年4月末から10月までの約半年間、“犬との共生”をテーマに温めていた構想をやっと実現できましたことを報告させていただきます。
また、準備が整い次第ナチュラルドッグライフのお客様に遊びに来ていただきたいと思っておりますので、もうしばらくお待ちくださいね。

今回の『かつ丸のお話』は、最近獣医さんと話したことをみなさんにお伝えしたいと思います。

その獣医さんはとても良心的な方で、地域密着型の動物病院の先生で、母の愛犬チャコちゃんがお世話になっています。
チャコちゃんの定期検診が終わり、いつものように雑談をしていたのですが、先生の口から耳を疑うような話が出ました。

 『最近、癌のラブやゴールデンがすごく多いんだよね。』

それは私が以前から懸念していたことだった。
「先生、それってやっぱり食事が原因?」と聞くと、すぐに「そうだと思うよ」と返事が返ってきた。
癌の理由のすべてが“食事”ではないにしても、副産物や薬品たっぷりの粗悪なドッグフードを食べ続けたら身体に良いわけがない。
そして、癌になっている大型犬たちが皆同じようなドッグフードを食べさせられていたのは偶然ではないだろう。
最近はナチュラルフードを与えている飼い主さんがだいぶ増えましたが、それもなんだか信用できないものばかり…。

先生が帰った後、後味の悪い思いと同時に、忘れかけていた記憶が蘇ってきた。

今から13年程前のこと・・・
彼女はカナダで産声を上げた。その美しい身体は小さい頃から人々を魅了し、ショードッグとして育てられたのだった。
若くしてカナダチャンピオンになった彼女は2歳の時、当時都内にあった輸入犬専門のエージェント会社に連れて来られた。
その時代この犬種はまだ珍しく、ブリーダーや犬関係者達に注目される存在になっていた。
ところが、その輸入会社の経営が上手くいかなかったらしく、彼女は安く売りに出されることになった。
そして、彼女に惚れ込んでいた私の友人が手に入れることなった。

彼女はキャラクターもとてもよく、すぐに新しい生活に慣れたように見えたが、1年が過ぎ、ひょんなきっかけで私の家に来ることになり、憧れの彼女との生活が始まることになった。
運動と食べ物にはとても気を遣い、当時のドッグフードの中では一番よいとされていた輸入のナチュラルフードをベースに、生食、ハーブ… よいと思われるもの全てを与えていた。
寝起きを共にしていた楽しかった3年間はアッと言う間に経ち、人間の勝手な事情から私の手元から名義人の元へ帰ることになった。
私の力では彼女を引き止めることができなかったことを、今でもとても悔やんでいる。

彼女が私の元を離れ1年が過ぎ、ふと彼女のことが気になった。
彼女の世話をしていた若者に様子を聞いてみたところ、普段明るい彼は何かとっても言いづらそうな感じで黙り込んでしまった。
しばらくして重い口を開いた。「実は死んじゃったんですよ…。」
私の頭の中には「嘘だろ…何で…どうして…」という言葉しか浮かばず、理解することができなかった。
 「まだ8歳だぞ。」
彼はうつむき加減で「癌だったんです…。」
私は「どこの?何の?」と無意識のうちに彼を責めるように問いただしていた。
彼は私がとても大切に想っていたことを知っているだけに、彼女の病気のことを言い出しにくかったのだろう。
 重いため息とともに悔しさと切なさが込み上げてきた。

この日を境に、私は食事に対する考えが根本から変わってしまった。
輸入ドッグフードへの不信感を抱くことになったのだ。

いくら良質な食事を与えていても病気や癌になってしまうこともあるだろう。(健康管理は食事だけではありません)
しかし、先生が言っていた8〜9歳で亡くなっていった犬たちは、粗悪なドッグフードを食べさせられていたのは事実であり、また、その子達の飼い主さんはお金をかけたくないと理由から、十分な治療をしなかったそうです。

私は思う。
犬と暮らすにはそれなりの覚悟がいる。
犬たちにどんな運命を与えられかは飼い主で決まるのではないでしょうか。

 愛犬と初めて出会った時の感動、家族として迎えた時の喜びをいつまでも胸に…。




vol.51 2005/04/01

《食品加工工場》

こんばんは、かつ丸です。
みなさんいかがお過ごしでしょうか?
「かつ丸のお話」をアップするのにしばらく間が空いてしまい、申し訳ありません。
今回は私が今働いている食品工場のお話をしたいと思います。
その前に…なぜ食品工場で働いているかと言うと、今後ナチュラルドッグライフでオーガニックの手作りおやつを自分で製造できるように勉強しているのです。
(と言うのは立て前で、本当は家計のたしに…笑)
そんな理由から、もちろん正社員としてではなく、1日に数時間程パートのおばさんに混ざって働いています。

ナチュラルドッグライフ当初からのお客様はご存知だと思いますが、以前自作の「豚のげんこつ」を販売していたことがあります。それは超少量生産の上に手間がとてもかかることもあり、いつしか生産中止となってしまいましたが、またいつか復活させたいと思っています。
そういった思いを胸に働き始めたのですが、実際私たち人間が食べるものを作る食品工場で働いたことで、私にとって逆に不安をかき立てるものとなってしまったのです。

その不安とは、中国から輸入されている野菜類の質の悪さ。
加工前後に使う消毒の為の塩素の量。
なぞの白い粉状の薬品。
野菜類には一切虫がいない、虫が葉を食べた形跡もない。
私は食品の加工の技術を学びにいったつもりが、これらのことがどうしても気になってしまい、疑問を感じつつ働いています。

私の身体に最初に変化が表れたのは働き始めて2日目のこと…
数時間しか働いていないのですが、帰宅してから鼻水とくしゃみが止まらなくなりました。
翌日声が出なくなり、3日目にはギブアップ。
体力だけは自信がある私ですが、原因不明のくしゃみ&鼻水で仕事を休んでしまいました。
なぜこういったことになったのかしばらくわからなかったのですが、工場に行かない日は症状が出ない、出勤日の帰宅後には毎回同じ症状になるということから、原因は「塩素」か「なぞの白い薬品」にあるのではないかと思い始めました。

工場で加工した食品は、大手のスーパーやデパ地下、レストラン、コンビニに卸しており、普段みなさんが口にしているものだと思います。
まさかこんなにも多くの塩素水に浸したり、薬品を使うとは私は想像もしていませんでした。
大量生産をし、人間の口に入るものですから、雑菌が繁殖して食中毒などを起こしてしまったら大変なことになってしまうというのもわかるのですが、実際に働いてみた感想を言うと、こういった加工食品はあまり口にしない方が無難です。
加工食品は何処の国のどんな素材のものが、どのように加工されているか、素材を作るところから口に入るまでどれだけの薬品を使用しているかわかりません。
例えば、りんごやぶどう等の果物でもスーパーに置かれるまでに少なくても15回は農薬を散布するようです。
これらの農薬や化学薬品は身体にとって良いとはとても思えません。
まして小さな身体の犬達が、これらを食べ続けたとしたら…
人間と同じ様な病気になっている犬達を見ると、とても切ない気持ちになります。

私たちよりも寿命が短いということはわかりきっていることです。
だからこそ、少しでも長く生きてほしいと願う気持ちはみなさんも同じではないでしょうか?
いつまでも健康でいてほしい…。




vol.50 2005/01/10

《ひなたぼっこ》

こんばんは、かつ丸です。
寒さも身体の芯まで滲み、愛犬との散歩がおっくうになったりしている飼い主さんはいませんか?
また、洋犬の中には寒さを極端に嫌う子もいます。
こんな理由から、寒い日は家の中にいることが多くなりがちです。
しかし、このような状況でもぜひやってほしのが“日光浴”です。

飼い主様の住環境や生活環境によって難しい場合もありますが、日光浴は動物の健康や成長、生殖、行動の上で重要な役割を果たします。
不適切な光のあたる部屋では、慢性皮膚疾患や仔犬の成長不良、異常な神経症的行動が観察され、多くの研究で発表されています。
光の質が悪い場合、動物の脳に間違った情報を与え、適切でない行動の誘因を作ってしまいます。
家庭の中で使われている照明器具や蛍光灯の青白い光は適切とは言えません。
太陽の光は太陽光が持つ色が全部あり,光の自然系と言えます。(フルスペクトル)
フルスペクトルの研究はマウスの実験や魚を使った実験で実証されています。

歴史のある繁殖家は犬を受け渡す時、一声かけます。
「毎日、日光浴をさせてあげてください。」
これは、仔犬の成長に影響することが経験上わかっているからです。

寒い日や悪天候が続く厳しい冬の季節でも、窓際の陽射しが差し込む場所でひなたぼっこをさせてあげましょう。




vol.49 2004/12/14

《邪魔者扱いしないで》

こんばんは、かつ丸です。
この時期になると、毎年言いたくなることがあります。

12月、この月は犬屋さんにとって一番の稼ぎ時になります。
繁殖者たちも、夏の暑さに比べ冬の気候の方が何かと犬を管理しやすいということから、この時期に出産が集中します。
また最近、安易にビジネスと結びつけ、ブリーダー業をする人や会社が後を絶ちません。
その結果、犬のクオリティが著しく低下し、遺伝性疾患を抱えて産まれて来るコやスタンダードからかけ離れたコが多く見受けられます。

店頭でショーケースに入れられ販売されている仔犬たちは、通常市場で仕入れられるか、素人繁殖者から安く譲り受けた仔犬たちです。
名の通ったブリーダーの犬は一般市場には流れません。
よっぽど何らかの理由がある以外はブリーダー達は直接販売します。
店頭に並んでいる子は、素人目で見て見かけはよいように見えても、何らかの問題を持っていると考えた方がよいでしょう。
この他、ブリーダー直売という売り文句で生体をネットで販売しているショップやネットオークションなども、そのブリーダー自体がとても怪しい。
本当に我が子のように大切にしていたら、ネットショップ会社やペットショップには卸せないのでは?
どんな人が飼ってくれるのか、時には渡したくない人も中にはいるはずではないでしょうか?

“クリスマスセール”の甘い言葉に踊らされ、思いつきで購入することだけはやめてください。
犬を購入する前はしっかりと勉強をし、家族として迎え入れましょう。
そして、15年、20年とこの犬とどう関わっていくか、そして将来どんな生活をしているか、しっかりと描いてみましょう。

「こんなはずじゃなかった」を何度も見て来ています。
よくあるのが、
はじめの数ヶ月は家の中で飼い、そのうち「家が汚れる」とか「イタズラする」、「毛が抜ける」など手に負えなくなったとの理由から外飼いになるケース。
犬種によっては外飼いの方が向いてる場合もありますが、あきらかに向いていない犬たちも外でつないで飼っていたりします。
最悪なのが、いつでもつながれっ放しで家族とロクにコミュニケーションもとってもらえず、食事の器は出しっ放しで水もやりっ放し。哀れでなりません。

また、環境が変わることでも悲劇は起こります。
家庭に子供ができ、犬どころではないという人もいました。
その犬たちはかなり邪魔者扱いされていました。
なんで犬を飼ったのでしょう?

日本は十数年前に犬を外につなぎっ放しで飼っている虐待国として、イギリスで問題になったことがあります。
最近は随分マシになりましたが、まだまだ多いようです。
犬との生活はお金もかかりますし、手間もかかります。
しかし、私たちの人生を楽しく、そして私たちに感動を与えてくれます。
人間の都合から命を作られたり、手放される犬たちを見ていると、とても切ない気持ちになってきます。
小さくてもこの世に生まれたたったひとつの命なのに・・・




vol.48 2004/12/05

《父からのバトン》

こんばんは、かつ丸です。
みなさま、いかがお過ごしでしょうか?

私の父はとても犬好きであった。
記憶にあるかぎり犬がいなかった時はない。
余談だが、今から50年程前までは農家として生計を立てていたため、数頭の豚と馬、牛、そしてニワトリがいたと聞いている。
当時の写真の中には1匹のコリーと若き日の父が畑の真ん中で並んで写っているものがある。
父はこの犬(コリー)がすごく気に入っていたようで、よく自慢話をしていた。

私が小学校4年の時、父がいきなりシェパードを連れて帰って来た。
『レオ 9歳』
警察犬を引退し、父の友人の伝手でうちに来ることになったらしい。レオは少し茶色が多い感じで、顔の中心部分が黒っぽく彫りが深い感じに見え、とても凛々しくかっこよかった。
そして私の日課は、学校から帰るとすぐにレオを連れて近くの広い公園に行くことであった。
(※子供1人での犬の散歩はよくありません)
当時の私たちの年からすると,自分と同じくらいの大きさの犬を見ることはとても少なかったので、友達たちはこぞってうちにレオを見に来た。
そして、そこで「シット(座る)」、「ダウン(伏せ)」、「ウエイト(待て)」と服従をやって見せる。
友達たちは口を揃えて「すっげー!さすが警察犬だ」と言った。
私はとてもいい気分で得意げになっていた。
もちろん私が服従を教えたのではない。
しかし、レオは喜んで言うことをきいてくれた。なぜかと言うと、父に内緒でおやつを毎日のようにあげていたからだ。
家のお隣さんが当時肉屋さんで、そこから生の骨を貰って来てはあげていた。
多分、レオからすれば私の顔はおやつに見えたに違いない。
何でもやってくれた。

私にとってレオは、兄弟に近い存在であった。
兄や姉と年が離れていたため、余計そう感じていたのだ。
12歳でフィラリアになり死んでしまった。
病気に関してあまりにも無知で、フィラリア予防の薬もあげたことはなかった。と言うより、あったことさえ知らなかったのだ。
知らなかったと言えばそれまでだが、私の思春期にレオが死んだことはとてもショッキングな出来事だった。

レオが元気だった頃、一度思いっきり手を噛まれたことがある。
散歩中に他の犬(大型犬)をみつけ、興奮し暴れ、その瞬間首輪が抜けてしまったのだ。慌てて駆け寄り、レオのシッポを持ってその場を引き離そうとしたが、興奮していたレオが振り向き様に私の右手をガブリと噛んだ。
あまりの痛さに「手がちぎれた」と思った程だ。冬の寒い日だったので、余計に痛く感じた。
その時、私が大声を出したせいでレオは怯み、相手に危害を与えずに済んだのが不幸中の幸いである。
今でもその歯形の跡は右手の甲にはっきりと残っている。
こんなハチャメチャな「飼い主」としては失敗ばかりの少年時代だったが、父の犬好きがきっかけで私の“犬バカ人生”は今も続いている。




vol.47 2004/10/25

《しつけの再確認》

こんばんは、かつ丸です。
とても過ごしやすい季節となりましたね。
そして愛犬家にとっては愛犬を連れてのおでかけが自然と多くなります。
そこで、おでかけする前にご自分の愛犬に対するしつけ度やしつけ感をもう一度再確認してはどうでしょうか?
何度も言っていますが、ここ10年のペットブームでペット(犬)の数と比例し、ペット産業も目まぐるしく成長してきました。
ドッグランやドッグカフェは10年前はほとんどありませんでした。
ぼくもこういった場所は嫌いではないので、たまに足を運びます。
そこで見る様々な出来事や人間模様、しつけ感の違いから起こるトラブル。
犬を見るとその人がどんな人か?ぼくはわかります。
その人のアイデンティティーがそのまま犬に鏡うつしになっているからです。
そう言ってるぼく自身もまだまだ成長途中なのですが・・・

ヨーロッパでは犬を飼い始めることはトレーニングを始めることを意味し、「飼い主が最もトレーナーにふさわしい」という考えが精通しています。
日本では昔からあった番犬意識(しつけをあまり必要としない)や、住居環境による小型犬ブーム(かわいさあまってしつけしない)により、しつけの意味を理解していない飼い主さんが多い気がします。
※しつけは芸ではありません。

しつけに無関心、超自己流の方同士が集まるオフ会やノーリードにしている公園などはかなり怖いものがあります。
他人や他犬に迷惑をかけないよう、飼い主さんがしつけをよく理解し、最低限の教育はしてあげましょう。

ぼくが数年前 生体を扱うショップを経営していた頃、中・大型犬をノーリードで歩けるくらいのしつけをしていました。(ノーリードは危ないのでおすすめしません)
現在は小型犬と一緒に暮らしているのですが、ドッグスポーツがきっかけで、しつけに関しては数年前と比べるとかなり甘めにしていたことに気が付きました。親ばかモード丸出しでした。(苦笑)
それは犬にとってもぼくにとってもよいことではありません。
このことに気付いてから、また心機一転、イチからやり直しているところです。
愛犬と一緒にする毎日のトレーニングは、コミュニケーションをとる上でもとても楽しいものです。
みなさんの中にも「犬を長年飼っているから私は大丈夫」という方がいるかもしれませんが,一度原点に戻ってみると新しい発見がたくさんあると思います。
犬と人との間にあるルールをもう一度再確認してみてください。
また、今までしつけには全く無関心だった人も、ぜひ食事だけでなく、しつけにも興味を持っていただきたいと思います。

犬OKのカフェやレストラン、またドッグランだからといって、どんな犬でも同伴OKというわけではないのですよ。




vol.46 2004/09/29

《犬文化》

犬は犬であり人ではない。しかし家族には成りうる。
飼い主の意識によって決まるのであります。

ぼくの小さい頃は犬を外で番犬として飼う人がほとんどだった。(30年位前)
その頃は純血種の犬はまだまだ少なく近所で生まれた雑種の子犬をもらって飼っている、そんな時代でした。
世の中が移り変わり今や世界中の犬(純血種)が簡単に手に入る。
近年の過熱ペットブームによりその勢いは増すばかりです。
犬を作るブリーダーや販売業者、そして購入側も知識があまり無いのに売り買いがなされ、その代償に不幸な犬達が増加しています。
まるで不要になったブランド品のように、捨てられる事も...

どの犬にも貴い命があり、生きる権利があります。
ただ生きていても楽しくありません。
沢山遊びたい、おいし物を食べたい、仲間とコミニュケーションをとりたい、そんな風に思っていることでしょう。
犬達が人間とより良く共生して行くためには、私達人間が沢山の事を学び、新しい犬文化を創作して行かなくてはなりません。
ナチュラルドックライフが協力させていただいているOPDES【NPO法人 犬の総合教育社会化推進機構】や、私どもも会員になっているイヌタオネット【NPO法人 犬文化創造ネットワーク】は、正に新しい犬文化を創って行ってる団体です。
この事が日本中に、広まったとしたら......

OPDES
オプデスは、ミックス犬をオールジャパニーズと呼び、ペディグリーにこだわらず、日本の全ての犬が平等に教育を受ける権利があり、平等にスポーツを楽しむ権利があると主張しています。
ドッグスポーツを通して、犬の社会化や教育ならびに飼い主さんの意識向上を図り、日本における犬文化が確立していくことを目指しています。
また、オプデスでは今までの様な訓練所での訓練士によるしつけ等に疑問をもち、これまでとは違う、あくまでも飼い主さんと愛犬がペアで訓練を受けたり、ペアで受講する社会化認定試験(チームテスト)を採用することで、これまでにない犬と人との二人三脚での社会化こそが本当のしつけであるという事を主張しています。
『チームテスト』を社会の基準にする事で、これまでさまざまな問題を抱えている公園や集合住宅ならびに社会全般に対して、しつけの基準を明確にし、犬の受け入れ方のスタンダードを確立する事でさまざまな問題をも解決していきたいと考えています。
(オプデスHPより転載)

●イヌタオネットの目指す犬文化
・犬の教育を一般化し、飼い主のモラルを向上させ社会が犬及びその飼い主から不利益を受けない文化。
・犬の教育を一般化し、犬が家族の一員として公共施設や交通機関、並びに社会全体に認められ、社会においてハンディなしに犬と暮らせる文化。
・動物達の生命がもの扱いされず、家族の一員として法律で愛護される文化。
・新しい検疫制度を作り犬連れの海外旅行を自由に楽しめる文化。
子供の虐待と同様に,動物虐待についても現実的な防止策のある文化。
・やむを得ない理由で飼い主のいなくなった犬へのトータルケアーを行う機関が存在する文化。
・ワーキング・ドッグ達が働きやすい環境を整備し社会のために働くワーキング・ドッグを社会の一員と認める文化。
・犬を通して子供達が生命観・共生観社会性を学べる文化。


このように日本に新しい犬文化を創り出そうとしている団体がありますので、ぜひみなさまに興味を持っていただきたいところです。
このような活動を通し、自分たちの愛犬の教育の向上や、またそれだけではなく不幸な犬たちにも目を向けてみてはどうでしょうか。




vol.45 2004/09/28

《亀アレンジ》

かつ丸です。みなさん、いかがお過ごしでしょうか。
「かつ丸のお話」を書くのはすごく久しぶりです。
外の風も涼しく感じるようになりましたね。季節の変わり目は愛犬たちも体調を崩しやすくなりますので、普段からよく観察してあげてください。

今回は愛犬のごはん【亀】に簡単な手作り食をプラスして、アレンジしてみましょう。

【亀】は忙しく手作り食ができない人や、安全な素材を揃えるのが難しいという飼い主様のために作られた、オーガニック素材の安心して与えられるドライフードです。
もしお時間に余裕があったり、よい素材が手に入った時は、【亀】に愛情のこもった手作り食をプラスしてあげることもよいでしょう。
犬たちはご存知の通り、人間と比べると味覚はあまりありません。
酸っぱいもの、苦いもの、甘いものなどを混ぜても大喜びで食べてくれます。
料理の苦手な奥様でも、愛犬が喜んでくれること間違いなしです!

【亀】に下記の素材を使ってアレンジしてみてください。

有機穀類
ごはん(米・玄米・ヒエ・アワ・赤米・大麦)、かぼちゃ、小豆、大豆、じゃがいも、さつまいも、
汚染の少ない食肉
鶏(ささ身・砂肝・ハート・レバー)
牛肉(赤身)、豚肉(レバー・脂身の少ない所)、ラム肉、ターキー、うさぎ、カンガルー、鹿肉、馬肉、魚の赤身
有機野菜
ブロッコリー、アスパラ、キャベツ、モロヘイヤ、だいこん葉、ごぼう、ニンジン、レタス、よもぎ、あした葉、パセリ、ガーリック、カリフラワー、トマト
栄養補足
ナチュラルチーズ、チェダーチーズ、きなこ、すりごま、サンフラワーオイル、豆腐、ひじき、みそ汁、リンゴ酢、納豆、ドライフルーツ、かつお節

【調理方法】
1 食材(お肉・野菜)をフードカッターで細かくします。
※フードカッターを使用するのは、消化吸収をよくするためです。
2 お肉や野菜を茹で、灰汁を取り除きます。
3 よく冷ましてから煮汁ごと【亀】と混ぜてください。
(サプリメントを加える場合は与える直前に混ぜてください)

(注意)
●無農薬、無添加、無投薬の素材を使用してください。
●野菜もお肉も灰汁は必ず取り除いてください。
●味付けをしないでください。
●余分な脂分は捨ててください。(多すぎる場合)
●レバーを1種類だけで多量に使用しないでください。
●電子レンジでの解凍や、アルミのお鍋での調理は避けてください。

【亀】自体がバランスのとれた総合食ですので、フードの量に対して30%くらいの割合で手作り食をプラスされるとよいと思います。(穀類と栄養補足に関しては割合を少なめにしましょう)
上記の表を参考にし、【亀】に2〜3種類の素材を混ぜてあげると簡単にできますので、ぜひお試しください。
グルメなワンちゃんは好き嫌いもあるので、発見できておもしろいと思いますよ。
色々な自然な素材を食すということは愛犬の喜びにもつながりますし、健康な身体を作る上でもよいことだと思います。
ぜひ試してみてください。

また、最近では健康補助食品としてたくさんのサプリメント類が販売されています。
値段もピンからキリまでありますが、中身(素材)もピンからキリまでありますので、十分に吟味した上でご使用ください。




vol.44 2004/07/29

《ありがとう。利休》

6月某日、
「かつ丸のお話 vol.28」に登場したあの利休が虹の橋を渡った。

思い返せば、ちょうど1年前・・・
瀕死の状態だった利休は大宮さんに助けられた。
そして大宮さんをはじめ、様々な人の愛に支えられ、ここまで生きて来たのであった。
眼、耳、鼻、足も不自由な上に、誰かに捨てられた利休は何日間彷徨ったのであろう。
全身毛玉、耳の中には真ダニが20匹以上くっついていた。
ガリガリに痩せていてお尻の方の毛玉にはゲジゲジが住みついていた。

葉山の森戸海岸の近い所に引越して来たばかりの大宮邸の一階の部分が利休の新しい住まいとなった。
利休は大宮さんに応えるかのように懸命に生きた。
一度は獣医さんから安楽死をすすめられた利休・・・
数ヶ月後、信じられない程回復し、真っ白できれいな被毛が全身を覆っていた。
そして、森戸の浜を端から端まで往復するまでになったのだった。
葉山に来てからたくさんの人に愛され、そして与えられ、多くのものを残していった利休。
利休は自分の最期の時が来るまで頑張り続けた。

その日も、恩を果たそうとしたのか、自分を拾ってくれた大宮さんの息子さんが帰って来るまで、危険だった昼から頑張り続けた。
夜にならないと息子さんが帰って来ないのを利休は知っていた。
いつも面倒を見ていた大宮さんは痙攣している利休を抱きしめながら「利休、もう頑張らなくていいのよ」と何度も言い続けた。
その後症状は一旦落ち着き、夕方くらいから少し眠ったそうだ。

夜になり、息子さん夫婦が帰宅し、利休はごはんを少し食べたそうです。
そして、息子さんの奥さんの胸の中でいつもはあまり振らないシッポを精一杯振り、眠るように息をひきとったそうです。
最期の力を振り絞り、利休は「ありがとう!」と言ったのでしょう。


それから3週間後、ぼく達は大宮さんのお宅を訪れた。
大宮さんはいつもと変わらない笑顔でぼく達を迎えてくれた。
大宮さんは言った。
「利休には本当に感謝しているのよ。あの子が来て多くの人と出逢って、また、いろんなことを利休から教えてもらったわ。
利休は恩を忘れない。私たちがなくしてしまったものをたくさん気付かせてくれたのよ。」
ぼくは大宮さんの言った言葉の意味がすごくわかるような気がした。

老犬である利休の面倒をみることで、みんなから「大変ね。えらいですね。」と言われることに対し、大宮さんはこう語っていた。
「私はすごいことをしたわけではないのよ。もし自分の子供の世話で手一杯だったり、仕事が忙しい時期だったりしたら面倒は見れなかったかもしれない。ただ、今の自分にその余裕があっただけなのよ。」
と軽く言っていたが、大宮さんの行動は『命を大切にするという愛』で溢れている。
それが息子さんにも知らず知らずのうちに受け継がれていたのだろう。

大宮邸の一階、利休の居た場所には、今も小さな祭壇とお花がいっぱい、そして利休のアルバムが置かれています。
ぼくはふと利休を思い返した。
夕日が沈む森戸海岸の浜辺を大宮さんが利休になにか話しかけながら歩いている姿を・・・




vol.43 2004/07/28

《獣医さんが言ったから》

こんばんは。かつ丸です。
みなさま、暑中お見舞い申し上げます。
暑い日が続いていますので、飼い主様もワンちゃんも熱中症には十分気をつけてください。
ワンちゃんは熱中症にかかると色々な障害を併発しますので、日中の過ごし方などに工夫をしてあげてください。

動物病院に行く時ってどんなときですか?
ぼくは愛犬が外科的な対処法しか選択がない場合に利用させていただいています。
以前「かつ丸のお話」でもお話した通り、動物病院は総合的なもので、色々な動物または病気に対応し治療する所です。
人間のように○○科といった具合に専門分野に別れているわけではないので、専門治療が難しいとぼくは感じています。
例えば、獣医さんによって眼の検査や治療が得意だったり、整形のことなら自信があるという先生がいたり、得意・不得意があるようです。
先生に直接「何が得意ですか?」と聞いてみると、教えてくれるかもしれませんよ。
いくつかの動物病院を使い分けるとよいと思います。

一般的に獣医さんは愛犬家にとって身近な存在になっています。
人間の医者より話しやすいのは確かです。
そのため獣医さんの言うことを全て鵜呑みにしてしまう傾向があります。
公園で出会うおばちゃん飼い主さん達は、決まって「獣医さんがすすめてくれたから」と言って動物病院で療法食やダイエットフードを買っています。
ぼくは心配でなりません。
なぜなら、獣医さんは病気の外科的治療やお薬の勉強はたくさんして来ていると思いますが、愛犬の食事に関しては専門的な勉強はされていない方が非常に多いからです。
動物の医療も最近では大変高度に技術化されて来ましたが、動物が本来持っている自然治癒力をいかに引き出し、病気の根本的な部分の改善や回復に役立たせるかについてはあまり考えられてこなかったようですね。(全員とは言いませんが)

病気の原因のほとんどは、間違った食事を続けることで起きる「欠損疾患」、それから発生する細胞の代謝異常です。
健康を維持したり病気を回復させるためには、ビタミン・ミネラルがバランスよく含まれている素材のよい食生活をおくることが何よりも大切です。
添加されている栄養分(例えばビタミンC、D、E)は身体に吸収されずらいので、あまり意味がありません。

獣医さんは、獣医さんですすめている療法食やダイエット食が犬にとってよいものだと思っているのでしょうか。
ぼくは獣医さんを全否定しているわけではありません。
実際にぼくも外科的なことでお世話になっていることもあります。
ただ、ぼくがみなさまにお伝えしたいのは、「愛犬の主治医は飼い主様本人」だということです。
愛犬の様子を普段からよく診てあげ、安易に獣医さんに駆け込むのではなく、もっと勉強していただきたいと思っています。
「わからないから心配」というお気持ちもわかりますが、獣医さんまかせで愛犬の本当の健康が守れるのでしょうか。
愛犬の健康は自分で守るものです。
あなたは人任せにされていませんか?




vol.42 2004/07/06

《ポストハーベスト》

こんにちは。かつ丸です。
「ポストハーベスト」という言葉をご存知ですか?
何年か前にTVなどでかなり取り上げられました。
(貨物船の中に居たネズミが大量に死んだこと)
輸入穀物やくだものや野菜など、収穫後の作物に大量に農薬を使用することをポストハーベストと呼んでいます。

アメリカではサイロからサイロに食材を移動させる際に、防虫剤や防カビ剤を散布します。
また移動距離が長い輸送時は、コンテナの中に直接農薬を撒く場合もあります。
そして、これらのものは人間用の食材として、あるいは家畜用として出荷されます。
もちろん「ナチュラル」とは名ばかりのドッグフードにも使用していることでしょう。
日本では作物を育てる時に農薬を使用するのはみなさんも知っていると思いますが、収穫後に農薬を加えることは通常はしていません。
アメリカの大規模農業にはポストハーベストは切っては切れないものになってしまっています。

本当に安全な食材が減りつつあることと比例し、日本人の病気や死因、はたまた愛犬たちの病気まで昔とは著しく変化してきました。
「ポストハーベスト」
調べれば調べる程恐ろしくなってきます。
輸入食材って本当に大丈夫なのか?
即死しなけれ大丈夫と思っていると、後で必ず何らかのツケが回ってきます。
これは愛犬の食事も全く同じことです。

ぼくは輸入製品にかなりの不信感を抱いています。
なるべく食べないように気をつけていますが、自給自足で生活しているわけではないので、妥協して食べなければならないことも多々・・・
しかし、ぼく達よりも寿命の短い愛犬たちには決して妥協しない。




vol.41 2004/06/08

《コウちゃん》

こんばんは。かつ丸です。
みなさん、いかがお過ごしでしょうか?
暑い日は水分を充分に与えましょう。犬種にもよりますが、寒さより暑さの方が犬にとっては負担がかかりますので気をつけてくださいね。

その犬は飼い主さんの横にピッタリとくっついて、ぼくの横を颯爽とノーリードで通り過ぎて行った。
ぼくはお株を奪われた感じでその後ろ姿をずーっと見ていた。
飼い主さんはなんとなくぼくとキャラクターがかぶる方で、自然と興味がわいた。
あくる日も同じ場所で同じ時間に出くわした。
彼らと仲良くなるのにそれ程時間はかからなかった。
ぼくはとてもしつけがよくできているダルメシアンに不思議と惹かれた。
彼からダルメシアンのいきさつを聞いた。

1年前にある民間飛行場に迷い犬(捨て犬)として居着いていたらしい。
そこで整備の人達からお弁当の残りなどをもらい、飢えをしのいでいたそうだ。
ダルメシアンの飼い主をみんなで色々な方法で探したのだが、結局いい知らせがなく数ヶ月が過ぎた。
彼は見かねてそのコを連れて帰ったそうです。
先住犬(ゴールデンR)との相性もよく彼の家族として加わった。
彼の犬との関わり方がとても自然な感じで、ぼくは非常に共鳴した。

当時「101匹わんちゃん」という映画などでダルメシアンが一気にもてはやされた。
ダルメシアンはとても利口で運動性能が高い犬である。抜け毛が多いのがたまにキズだが、それ以外はとても魅力的な犬種だ。
他の犬種にも言えることだが、映画やテレビなどに一度主役として起用されてしまうと、その犬が流行ってしまう傾向がある。
そもそも《簡単》に飼える犬種ではないのにペットショップなどで《簡単》に買えるため、不幸な犬たちが後を絶たないのだ。
このコに限らず多くのダルメシアンがこの時期保健所に引き取られて行ったのは事実である。

この犬の名前は「滉一(コウちゃん)」
みつけた時に一緒にいた仲間の俳優の○○滉一さんの名前をいただいたそうです。
コウちゃんは普段はピッタリと彼について歩いていますが、雨の日でカッパ姿に長靴を履いて自転車に乗っている人を見ると、何故かついて行ってしまうそうです。
自分を飛行場に置き去りにした元飼い主の姿を思い出し・・・